バイク用バッテリーの基礎知識

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バッテリーの構造 | 型式の見方 | 容量について | VRLAと開放型の違い | 6Vバッテリーと12Vバッテリー | 液別タイプと充電済みタイプ


 

 バッテリーの構造


VRLAバッテリーの構造

 

 容量について

バッテリーの容量は、「〜Ah」という単位で表し、カタログや外箱に「○○Ah」という形で記載されています。

時間率について
バッテリーは化学反応で電気を溜めたり出したりしていますので、電気の取り出し方によって取り出せる電気の総量が変わってくるのです。
具体的には、大きな電気を短時間で取り出すより、小さな電気を長時間かけて取り出す方が、より多くの電気を取り出すことができるのです。しかし、これではそのバッテリーの容量を表すことができませんので、時間率という単位で基準化して表しています。

オートバイ用バッテリーは「10時間率(10HR)」という基準で表記されています。
例えば、10時間率「10Ah」は1Aの電流を10時間流すことができます、という意味になります。 (1A×10h=10Ah)

 

 VRLAと開放型の違い

現在、オートバイ用バッテリーには開放式とVRLA(制御弁式)の二種類のタイプが存在します。
以前は開放式が主流でしたが、現在は車両多様化によるメンテナンスフリー性、コンパクト性のニーズが高まり、VRLAタイプが主流となっています。

VRLA(制御弁式)バッテリーの特徴

・ 使用中に内部から発生するガスを極板で吸収する特殊構造と、バッテリー液を綿状セパレーターに染込ませ、余分な液を無くしたことで密閉型にすることを可能にしました。
・ 液の減らない特殊構造により、バッテリー液の補充が不要です。
・ 過充電による大量のガス発生時には、安全弁からガスを逃がします。
・ VRLA(制御弁式)に6Vのものはありません。全て12Vのラインナップとなっています。

注意点
VRLA(制御弁式)は、充電方法が通常のバッテリーに比べて非常にデリケートです。充電方法を間違えると、ケースが膨らんだり、極度に寿命が短くなるケースがありますのでご注意ください。また、絶対にフタをこじ開けないでください。

開放式タイプ特徴

・ 使用中に内部から発生するガスは、排気口から放出されます。水の電気分解と蒸発によりバッテリー液が減少しますので、定期的な補充が必要です。 

・ 開放式タイプには6Vと12Vの両方がラインナップされています。

 

 6Vバッテリーと12Vバッテリー

バッテリーの1セルの電圧は2Vです。そのセルが3つあるものは6V(2V×3)です。6つあるものは12V(2V×6)です。
オートバイ用バッテリーとしては、以前は6Vが主流でしたが現在はほとんどの車両が12Vのバッテリーを搭載しています。

それぞれのバッテリーに互換性はありませんので、必ず同じ電圧のものをお使いください。

 液別タイプと充電済みタイプ

現在オートバイ用バッテリーには、電解液を注入してから使用する液別タイプと既に電解液が入って充電されている充電済タイプがあります。

液別タイプ
別タイプは使用前に電解液を注入して使用します。
電解液と中の極板が反応して電気が発生し、そのまま使用を開始することができます。ただし、製造されてから年数の経ったものや、密封シールが剥がれていたものは十分な電気が発生しない場合もありますので、その際は充電をしてから使用を開始してください。

※電解液は希硫酸ですので購入店にて注液および充電をしてもらってください。

充電済みタイプ
液入充電済タイプは既に電解液が入って充電されていますので、そのままご使用いただけます。ただし、購入から使用開始までに期間があく場合は、補充電をする必要があります。

液別タイプ 注液時の注意!
・ 排気口の密封シール管を取り除いてから注液してください。密封シール管をつけたまま注液すると液が飛び散る可能性があります。
・ 電解液は希硫酸です。衣服や皮膚に付かないようにご注意ください。